不妊相談Q&A

質問先日体外受精の為の採卵を行い11個の卵が採れました。採れた卵は大きい物が3個、小さめの物が6個、あとの2個は使えないと言われました。そして受精させた結果、自然に受精させた物は全て異常受精で、顕微授精させた物は受精卵が出来、5個の受精卵が出来たとの事でした。そこで分からない事があり質問したいのですが、
1.小さめの卵は妊娠率が低いのでは?
2.異常受精とはどういう事?(受精はしたけど異常があったという事?原因?)
3.自然に受精させたものが異常なのに、顕微にしたら受精卵ができるというのは、何か異常がある卵子か精子を無理やり受精させて出来たとすると、妊娠したとしても流産や障害など問題があるのでは?
4.顕微で選ぶ精子はどの様に選ぶのですか?

答え通常の顕微授精を行う場合は、形態の異常がなく運動性の良い精子を肉眼的に選んで用いるのが一般的です。異常形態精子は運動性が低下していることが多いとされています。精子の運動性と精子のDNAの断裂化が関連しており、断裂化の割合が上昇するにつれて体外受精や顕微授精の成績が悪化するとも言われていますが、はっきりとした結論には至っていません。
異常受精の主なものとしては多精子受精があります。このような受精をした場合には染色体の量の異常により、一定の段階で胚の成長は止まってしまいます。通常は多精子受精を防ぐ仕組みが働いて1つの精子のみが受精することが多いのですが、体外受精の場合は、体内環境とは異なる環境であることが影響している可能性も考えられています。精子や卵の染色体異常との関連ははっきりしていません。多精子受精が多い場合、顕微受精を行うことで、単一精子による受精の成立が可能となります。
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